【元調教助手が分析】安田記念 リチャードからの3連単を考えている人必見 あの馬の体調次第で逆転まである 1/2

こんにちは、元調教助手のシロクマックスです。今回は安田記念を特集します。競馬が最近面白くて!競馬初めて1年です、というようなビギナーの方に競馬の付加価値のある情報を提供できる記事になっています。競馬はより多くの情報をしっているだけで、何倍にも楽しくなります。それは必ずしも競馬新聞の馬柱には載っていない情報だったりします。また、大ベテランの血統マニアの方にも楽しんでもらえる内容になっていますので、そういう方はお手柔らかにご覧ください。本記事は1/2前半記事になります。後半は下記リンクから。全部読むと安田記念が3倍楽しくなります!

【元調教助手が分析】安田記念 リチャードからの3連単を考えている人必見 あの馬は単なるスプリンターではない? 2/2

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コンテンツ

  1. 基本は1強、スワーヴリチャード
  2. 1400M→1600Mより2000M→1600Mの方がはるかに勝負になる安田記念
  3. リチャードの血統解説
  4. リアルスティールの体調は?
  5. リアルスティールの血統解説
  6. リアルスティールは勝てそうか?

安田記念をマイルチャンピオン決定戦と位置付けるのは疑問です。阪神コースのマイルCSならわかります。ただし東京コースの1600mのG1となると、勝利の条件がマイラーの資質より、中距離馬の資質の方がより必要とされる傾向にあります。

基本は1強、スワーヴリチャード

この馬の参戦で2018年の安田記念は俄然面白くなりました。なにしろ現役最強の可能性を秘めた馬の登場ですからね。17年のクラシックで激闘を繰り広げたアルアイン、リチャード、レイデオロの勝負番付はまだ済んでおらず、なんとか宝塚記念で激突しないものかと杞憂している次第ですが、その前にリチャードが一戦挟んできました。2017年のクラシックでしのぎを削った組は明らかに能力上位です。

特に3強は今年の国内G1を引っ張る主役たちです。現4歳+シュバルグランでしょうか?2000m、2400mでG1級の能力の馬が安田記念に参戦するのは理解できます。スピードの絶対値があれば、府中の1600mはまともな競馬になるからです。距離不足ということはありえません。スピードがないからステイヤーではありません。2000m以上の重賞を勝ち負けできる馬はみな、最低限中央競馬で出世できるだけのスピードの絶対値を持っていますので、1600mでも勝ち負けができます。

1200mはまたちょっと解釈のアプローチが違ってきますが、1600mは割引きでもなんでもなく、守備範囲内という解釈が正しいでしょう。特にリチャードは大阪杯ですらいきたがったわけで、レイデオロと激闘したダービーもそうですが、強いので、弱い馬のペースじゃ走りたくないんですね。58秒くらいで走りたいはずです。よどみのないペース(1000m通過59秒以下)で流れる1マイルはむしろ競馬がしやすいです。

リチャードやその他超G1級の馬になると、スローだと行きたがって引っかかる心配があるので、なまじG2やG3のぬるい競馬をスローで走るよりは、ある程度一緒に走る馬も強いレース、特にG1だけ走った方がペースが流れてやりやすい一面がでてきます。ようはあまりにも強い馬は、その辺のG3くらいのスローペースは走りづらいのです。

リチャードはハーツクライの産駒らしく素晴らしい成長力を見せています。故障もなくここまできたのは嬉しい限りです。正面からの写真を見たことがないのでわかりませんが、この馬もお父さんのハーツクライに「似ていれば」脚の形は醜いはずで、特にひざ下は「これで壊れないの?」というレベルで形が悪いのがトニービンに由来する特徴でしょう。

シロクマックス
必ずしも名馬の体つき、脚つきが絵に描いたように素晴らしいわけではないからね。その辺はその血統の特徴をちゃんと知っていないと、良い、悪い、の判断はできないよ
ちびーた@仔馬
僕はまだ体に筋肉がついてないけど、馬は成長してくると肩に筋肉がついてどんどん脚が内側に入ってくるよ。生まれたときはハの字の前脚でも、競馬にいくころには綺麗に真っすぐになるように装蹄師さんがしてくれるんだ。
シロクマックス
腕のいい装蹄師が上手いこと矯正して脚の曲がりを直した馬の場合、レースにいって、意外と簡単に故障したりするんだよね。もともとは曲がってるわけだから、力学的にいって、おかしな負荷のかかり方になっちゃうんだね。

1400M→1600Mより2000M→1600Mの方がはるかに勝負になる安田記念

安田記念のステップレースは1400mの京王杯SCや牝馬限定のヴィクトリアMダービー卿CT、ちょっと間があいてマイラーズCですが実はこれらのレースから安田記念に臨んだ馬の勝率はあまり高くないです。これはJRAのHPの情報です。

過去10年の出走馬172頭中、前走が「京王杯スプリングC」だった馬は39頭、「読売マイラーズC」だった馬は42頭いたが、いずれも3着内率は20.0%に満たない水準となっている。主要な前哨戦に出走していた馬が優勢なレースではないようだ。

なお、前走が「京王杯スプリングC」だった馬のうち、同レースでの上がり3ハロンタイム(推定)順位が「3位以下」だった馬は全て4着以下に敗れている。「京王杯スプリングC」組を比較する際は、そこでの“末脚”を特に重視したい。

また、前走が「読売マイラーズC」だった馬のうち、同レースでの着順が「2着以内」だった馬は全て4着以下に敗れている。「読売マイラーズC」で連対していた馬は過信禁物と見るべきだろう。

過去4年の枠番別成績を調べると、「1枠」「2枠」「4枠」の馬は全て4着以下に敗れている。また、「3枠」で3着以内に入ったのも、2015年1着のモーリス(単勝1番人気)と2017年3着のレッドファルクス(同3番人気)だけである。近年の傾向を重視するならば、内寄りの枠に入った馬は評価を下げた方が良さそうだ。

引用元:JRA

僕の考えとしては、2000mで最大のパフォーマンスを発揮できる馬が府中の1600mで強いです。モーリスがいい例です。自分で競馬をつくって先行、押し切りで安田記念を勝つには、2000mまでカバーできるスタミナが必要です。そのモーリスを安田記念で撃破したロゴタイプも皐月賞を制し、ダービーでも5着に入った馬でした。古くはタイキシャトルなど、使わなかっただけで本来は2500mの有馬記念でも問題なく勝ち負けできたのでは?とささやかれている馬が安田記念で圧倒てきなパフォーマンスを見せています。

シロクマックス
現代競馬でもっとも価値があるのは2000mを圧倒的なパフォーマンスで勝てる馬。2000mで強いと1600mでも強いし、2400mでも本当に強ければ克服できちゃうしね。種牡馬としての価値が一番高くなるのもこの距離の覇者だね。今世界で一番価値の高いレースはケンタッキーダービーとドバイワールドカップだよ。両方ダート2000mだね。
ちびーた@仔馬
だからメンデルスゾーンをわざわざケンタッキーダービーに使ったりするわけなんだね。地元のアイルランド2000ギニーに使っていれば勝てただろうね。
シロクマックス
メンデルスゾーンはねえ。UAEダービー18馬身でぶっちぎったのに、KYダービーはぶっちぎりで最下位位だったね。泥かぶって戦意喪失したね。アメリカの競馬は世界一厳しいからね。同じ父親のScat Daddy産駒のジャスティファイに勝たれたんだから、クールモアもさぞがっかりだろね。

 

リチャードの血統解説

ハーツクライの母で新潟記念の勝馬アイリッシュダンスの父トニービンは、そのコンフォメーションの悪さでは超有名です。ハーツクライもトニービン似で、前脚の形は最悪です。振り方も最悪です。簡単に言えばガニマタです。これはアスリート的にいっておかしな話ではあるのですが、仕方ありません。

足の速い動物はみなウチマタです。一本の線の上に足を踏み出すイメージで走らないと、スピードは出ません。一本の線の上を走るイメージ。これはイチロー選手の言葉だったと記憶しています。だからイチロー選手もチーターもウチマタです。というか、4足歩行の動物はウチマタのはずです。なぜ、トニービンの血が入るとこんなにガニマタになるのでしょうか?これでスピードがでるのだから、なんにでも例外はあるということです。

ちょっと話がずれましたが、もしパドックで馬をじっくり見られるなら、その馬の前脚の振り方、運び方に注目してみると、いろいろ新たな気づきがあるでしょう。ややウチマタぎみに脚がスーっと伸びてくる歩き方なら、良い歩き方です。ただし、トニービンの血が入った馬、特にハーツクライ産駒は3割引きで考えると良いでしょう。

下の動画を見てもらえば、ハーツクライの歩き方のすさまじさがわかりますよ。(笑)正面からの映像をよく見てください。

参考動画 Stallions in Japan 2018 ハーツクライ

スワーヴリチャード情報お待ちしてます!リチャードの動画を持っている方、いたらYou Tubeアップしてください。こちらのブログで紹介したいですね。

 

ところで、リチャードの母父は米国生産会の至宝Unbridled Songです。アンブライドルズソング産駒は、芝、ダート、オールウェザー(以下AW)を問わずとにかく走るのですが、めっちゃフラジール(もろい、壊れやすい)です。膝がもろいんですね。

走るのはわかってるし、馬の形も最高なんだけど、フラジールなんだよな~。セリで悩みまくるバイヤーは多いです。ただし、それが牝馬であれば買いです。アンブライドルズソングは母系に入って圧倒的に良馬を排出するタイプの種牡馬です。もし故障して大成できなくても、肌馬にすればよいので、アンブライドルズソングは牝馬の方が需要があります。

あまりにも壊れやすいため、今まではこれといった後継種牡馬がいなかったのですが、ついに昨年でました!!Arrogate! トラヴァーズSからBCクラシック、ドバイワールドカップも優勝した名馬です。よくぞ古馬になって故障せずに大レースに出走できたものだと感心したのを覚えています。

ボブバファート厩舎からデビューが3歳の4月と、かなり遅いデビューです。結果これがよかったのだと思います。おそらくいろいろあってデビューできなかったのだとは思いますが、KYダービーは諦めて、じっくりと仕上げていったからこその大成です。

スワーヴリチャードは壊れやいガラスのスーパースタリオン、アンブライドルズソングの肌馬に、信じられないほどガニマタなハーツクライという血統です。それでも故障知らずで走っているのは、厩舎のスタッフのケアがすばらしいとか、情報だけではわからない現場の努力があるのでしょう。リチャード、お願いだから、故障しないでください。

 

 

リアルスティールは体調次第でリチャード撃破まである

リアルスティールは実績的にいって、中距離の国内最強の一頭です。菊花賞でも2着に来ているように決してマイラーではありませんが、この馬は距離がうんぬんではない馬だと考えています。好調期間に入れば距離に関係なく常に勝ち負けに絡める堅実な馬です。好調の波については血統の項で詳しく書きます。カギはストームキャットです。僕はこの馬の良さがしっかりと発揮できるのは、2000Mか1600Mなら後者では?と考えています。大体1800Mでの勝利が多い馬は難しいです。

フサイチコンコルド産駒で中山記念を連覇したバランスオブゲームを思い出してください。弱くはないし、スピードもある。でも2000mでも1600mでも勝てず、1800m、2200mなら勝てる、というような掴みづらい馬でした。リアルスティールも、共同通信杯、毎日王冠、ドバイターフと1800mの重賞、G1を3勝しています。

2着も含めると中山記念、スプリングSも入って、重賞で5連対ですから、よほど1800mに相性が良いのでしょう。間違いなく国際級のスピード馬です。常に堅実に走るこの馬は素晴らしいメンタリティです。栗東所属にも関わらず、国内では新馬戦、神戸新聞杯、菊花賞のこの3戦以外は全て関東の競馬、遠征競馬です。ドバイも含めて、遠征に強く、環境の変化にも動じない強いメンタリティがこの馬の特徴です。

しかもこの馬は使い込んだローテーションの時の方が走ります。それは母父のStom Catからの連想です。ストームキャットの特性については次の章で書きます。春のクラシックは共同通信杯、スプリングS、皐月賞、ダービーと全て関東遠征でキタサンブラック、ドウラメンテを相手に確実に勝ち負けを演じました。これはすごいことです。ところが昨年、ドバイターフを優勝した後の安田記念で初めて掲示板を外しました。

考えられるのは、さすがに海外遠征で超G1級の馬たちを負かして帰国した後の一戦はきつかったということです。その後、秋のG1戦線で復帰しますが、ステップレースを使わずに、天皇賞秋に直行していることからも、立て直しに時間を要したことは想像にたやすいです。2017年は結局3回しか競馬に使えず、うち中山記念には勝利しましたが、体調の回復に時間を要した模様です。今年は17年の天皇賞秋から約5ヶ月の間隔をあけて連破に臨んだドバイターフで3着。

そこからの安田記念は2016年と同じですが、さて今年はどうでしょうか?僕の意見では、今年は勝ち負けにからむとみて間違いないでしょう。一回オーバーホールするのに時間がかかりましたが、リフレッシュすればこの馬は堅実ですし、詰めたローテーションもOKです。2度目のドバイ遠征は、1度目よりも負担は軽かったはずですし、今年は2016年のようにはならないでしょう。

リアルスティールの血統解説

リアルスティールの血統解説は別記事に独立させました。こちらのリンクからどうぞ。リアルスティールの血統解説

 

リアルスティールは勝てそうか?

好調のバイオリズム次第ですね。再び好調期に入っていれば、実力は国内トップです。キタサンブラックやドウラメンテを相手に接戦を演じてきた事、そしてドバイで世界を相手に勝利したこと。果てしなく遠征続きでも成績が崩れないストームキャット譲りの強靭なメンタリティ。どこをどう見ても超一流馬です。体調次第ではリチャード撃破まであるとふんでいます。馬場が悪化してもこの馬はパワーがありますので大丈夫です.

後半へ続く

【元調教助手が分析】安田記念 リチャードからの3連単を考えている人必見 あの馬は単なるスプリンターではない? 2/2

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